ドローンを飛行させる場合に特別な資格は必要ありません。誰でも自由に飛ばすことができますが、ドローンを許可・承認が必要な飛行方法で飛行させる場合は申請が必要になります。その際、民間資格があれば書類の一部を省略することができたり、操縦技術を有することが客観的にわかるのでスムーズに許可を取得することができます。

飛行のルール

まずは航空法による飛行ルールを確認します。

許可が必要な空域

１ 空港等の周辺の上空の空域
２ 人口集中地区の上空
３ 地表や水面から150m以上の高さの空域

承認が必要な飛行方法

１ 日中（日出から日没までの間）に飛行させること
２ 目視できる範囲内でドローンとその周囲を常に監視しながら飛行させること
３ 第三者または物件（建物・自動車等）との間に30m以上の距離を保って飛行させること
４ 祭礼や縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
５ 爆発物など危険物を輸送しないこと
６ ドローンから物を投下しないこと

遵守事項

１ アルコール又は薬物等の影響下で飛行させないこと
２ 飛行前確認を行うこと
３ 航空機又は他のドローンとの衝突を予防すること
４ 他人に迷惑を及ぼすような方法で飛行させないこと

これがドローンを飛行させる際の基本的なルールです。この他、関連法令、条例を確認し飛行させまましょう。

どんな民間資格があるか？

ドローンに関してたくさんの民間団体があり、その団体が独自に認定資格を設けています。
主な民間資格を見ていきます。

国土交通省航空局では、ドローンの安全飛行、運用の観点から、無人航空機の操縦者への講習会の受講を促し、操縦技能の底上げを図るべく、一定の要件を満たす無人航空機の技能講習を行う民間団体等を講習団体として認めホームページ上で公開しております。

国土交通省講習団体についてはこちら

１　JUIDA

JUIDA認定スクールにおいて、JUIDAが定める科目を修了すると「無人航空機操縦技能証明証」が取得できます。
「無人航空機操縦技能証明証」を習得し、飛行業務を経験した操縦士は、『安全運航管理者証明証』の取得ができます。

• 『操縦技能証明』
  「無人航空機を安全に飛行させるための知識と操縦技能を有する者」ということを証明できる資格です。
• 安全運航管理者証明
  無人航空機の運航に関わる十分な安全と法律の知識を有し、飛行業務の安全を管理する者」ということを証明できる資格です。

資格取得には全国にあるJUIDA認定スクールで受講します。費用は２０～２５万円ほどでスクールによって異なります。入会費５万円　年会費１万円。詳しくはこちらJUIDAから確認ください。

２　DJICAMP技能資格

DJIはドローンの世界シェア７割を担っているメーカーです。
DJI CAMPは、DJIの日本法人であるDJI JAPAN 株式会社が、主催する操縦者向けの民間資格です。

• DJIスペシャリスト
  DJIスペシャリストは、DJIインストラクターの指導によるDJI CAMP（座学教育と実技指導）を受講した、10時間以上の飛行操縦経験がある操縦者です。DJIスペシャリストは、DJIインストラクターから教育、監督、技能資格証明を受け、実際の業務に従事します。
• DJIインストラクター
  DJIインストラクターは、DJIマスターの指導によるDJI CAMP（座学教育と実技指導）を受講した、30時間以上の飛行操縦経験がある操縦者です。DJIスペシャリストの教育、監督、技能資格証明を行います。
• DJIマスター
  DJIマスターは、100時間以上の飛行操縦経験があり、電波法、航空法などの高度な知識と、重要な業務場面での操縦経験、指導経験、安全運営の知識を有する操縦者です。DJIマスターは、DJI JAPANより認定され、DJIインストラクターの教育、監督、技能資格証明を行います。

「DJIインストラクター」「DJIマスター」は育成を行うことができます。業務でドローンを使用する操縦士を育成する場合に取得します。一般のユーザーに向けての資格ではありません。

費用は110,000万円　

詳しくはこちらUTC/DJIから確認ください。

３　一般社団法人ドローン操縦士協会（PDA）　

一般社団法人ドローン操縦士協会が運営する「DPA（ディーパ）」は「ドローン操縦士回転翼3級」「ドローン操縦士回転翼3級　インストラクター」の2種類の資格認定制度があります。

• ドローン操縦士回転翼３級
  操縦の初心者を対象にしています。
  小型無人航空機を安全に飛行させるために必要な基礎知識、小型無人航空機を安全に操縦する基本技能のあることが認定されます。
• ドローン操縦士回転翼3級　インストラクター
  操縦の上級者を対象にしています。
  ドローン操縦士回転翼3級の実地を講習するための技能、ドローン操縦士回転翼3級の座学、実地を講習する際に必要な基礎知識があることが認定されます。

費用は２０～２５万円ほどでスクールによって異なります。年会費9,000円で2年ごとに更新。

詳しくは一般社団法人ドローン操縦士協会（PDA）を確認ください。

４　日本ドローン協会（JDA）

ドローン操縦士技能認定機関として技能認定を行っています。以下のように分かれ、３級から受講し、１級は２級を合格、インストラクターは１級を合格し推薦がないと受講できません。

• UAV 3級操縦士技能証明 (国交省認定資格)
• UAV 2級操縦士技能証明 (国交省認定資格)
• UAV 1級操縦士技能証明 (国交省認定資格)
• JDAインストラクター証明 (JDA認定資格)

費用は３級は88,000円。インストラクターは165,000円。

詳しくは日本ドローン協会（JAD）を確認ください。