使わなくなったドローンを廃棄する場合のルール
ドローンが故障してしまったり、買い替えなどでこれまで使用していたドローンを廃棄する場合、どんなことに注意するべきか?ドローンにはプラスチックパーツ、電子回路、などが使われており、廃棄する方法が難しいところがあります。廃棄物にも分類があり、ルールを守らずに廃棄してしまうと廃棄物処理法違反に該当し5年以下の懲役または100万円以下の罰金という厳しい罰則があります。バッテリーの廃棄方法についても注意が必要です。ドローンの廃棄方法について解説します。
産業廃棄物か一般廃棄物か
まず、ドローンを捨てる場合、廃棄物(ゴミ、不要物)扱いとなり廃棄物は下図のように「産業廃棄物」と「一般廃棄物」の2種類に分かれます。
「産業廃棄物」とは事業活動で出た廃棄物で法令で定められたものを言います。
産業廃棄物以外のものが「一般廃棄物」となります。
事業活動には個人事業主も含み、事業規模の大小も関係なく微量であっても法律に定められたものに該当すると産業廃棄物になります。
この産業廃棄物に含まれないものが「一般廃棄物」になります。
ドローンを事業(個人事業主も含む)で使用していたドローンを廃棄する場合は産業廃棄物になります。一方で趣味で使用していた場合は一般廃棄物となり、廃棄する場合は各自治体に問い合わせをして自治体のルールに従って廃棄します。
事業で使用していたドローンを廃棄する場合は事業者に産業廃棄物の排出事業者として処理責任を負います。
バッテリーを廃棄する場合の注意点
多くのドローンに使用されているバッテリーはリチウムポリマーバッテリーが使用されています。
バッテリーの廃棄方法についてはドローンの説明書に「リサイクルボックスへの廃棄する」など記載されていることがあります。
家電量販店などにも回収ボックスがある場合があります。
またリサイクルショップでも回収している場合があるので、近くの家電量販店、リサイクルショップに確認しましょう。
回収ボックス場所の検索についてはこちらを参考してください。
自分で処理する方法として濃度3%~5%位の食塩水に1週間ほど沈めて容量を空にして自治体の処理方法に従って処理します。
この方法は手間と時間がかかり危険なのでオススメしません。
ドローンで使われているバッテリーは引火や爆発の恐れがあり、有害なものも含んでいます。放置すると環境に深刻な影響を与えるためしっかりとルールを守って処分しましょう。
機体をロストしたとき
飛行中、何らかのトラブルにより機体が墜落した場合は必ず機体は回収しましょう。
墜落した場合に問題になるのは、機体を紛失(ロスト)した時です。
機体にはGPSが搭載されており、DJI GO 4アプリで機体を探すこともできますが、それでも機体の場所が特定できなかったり、回収が難しい場所に墜落している場合があります。そのような時でも機体を放置してはいけません。
回収ができないからといって機体を放置すればバッテリーから発火したり、インフラに影響を及ぼすことも考えられます。さらに機体を放置することは廃棄物処理法違反にも該当します。
不法投棄は5年以下の懲役1000万円以下の罰金が科せられる恐れがあります。
機体をロストしたときは空港事務所、警察に必ず報告しなければなりません。その他、国土交通省、保険会社、敷地所有者などにも報告が必要です。