山や国有林内でドローンを飛行させる場合の手続きと注意点
山や森林からドローンを飛行させて人が立ち入れないような大自然の綺麗な景色を撮影したい方も多いのではないでしょうか?しかし、飛行場所の山が国有林内であった場合、飛ばしていいのか?という疑問を持つと思います。国有林で飛ばす場合、航空法による許可を得ていても国有林に入るための手続きが必要です。国有林内でドローンを飛行させる場合の手続きについて解説します。
国有林でドローンの飛行は可能?
結論から言いますと国有林でドローンを飛行させることは可能です。
しかし、包括申請をして許可を得ていたとしても自由に飛ばせるわけではありません。
どんな手続きが必要なのか見ていきます。
ドローン飛行において許可・承認が必要な場合
まずはドローンを飛行させる場合、飛行場所、飛行方法によって許可・承認が必要になります。
許可が必要な飛行場所
- 高度150m以上の高さの飛行
- 空港周辺空域の飛行
- 人口集中地区での飛行
承認が必要な飛行方法
- 夜間飛行
- 目視外飛行
- 人又は物件から30m以内の飛行
- 多くの人が集まるイベント上空の飛行
- 危険物の輸送
- 物件投下
日本のほとんどが森林
日本は世界有数の森林国であり森林面積は国土面積の約7割を占めています。森林には「国有林」と「民有林」があり、約3割が「国有林」となっています。
「国有林」とは、国が監理している森林のことです。各地域の森林管理局が国有林を管轄しています。
「民有林」とは、国有林以外の森林で都道府県が所属する「公有林」、企業、個人が所有している「私有林」のことです。
国有林の場所は国土地理院から調べられます。
ドローン飛行には事前に入林届が必要
国有林でドローンを飛ばす場合は飛行場所を管轄する森林管理局へ「入林届」を提出する必要があります。
提出後、一週間程度で許可通知が届きますが余裕を持って提出しましょう。
「入林届」は各森林管理局HPよりダウンロードできます。
管轄の森林管理局
飛行範囲が県境などの場合は両方の森林管理局に確認をして場合によっては両方に提出する必要があります。
万が一、ドローンが墜落した場合、監視者を配置するなどして必ず回収できる体制を整えましょう。放置すると不法投棄に該当します。
不法投棄は5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方に処せられます。
また、回収国有林に入る時はゴミの持ち帰り、動植物の保護などマナーを守って入林しましょう。